devie999’s diary

多趣味のうちご飯の割合が高くなってきた人。

6月の読書

6月に読んだ本で印象的だったもの、思ったことを残しておきたい。

 

①張愛玲『中国が愛を知ったころ』

近藤聡乃さんのイラストで表紙買いをした気がする。中国の女性作家の作品で、タイトルの奥ゆかしさとは真逆にとても激しくて猥雑。

この本と同じ時期(1940年代以降)に人生を翻弄された女性として思い浮かぶのはラストエンペラー溥儀の妻・婉容で、彼女の生い立ちや輿入れ、退位と破滅のストーリーがある程度頭に入ってたから張愛玲が描いた作品の背景がリンクした。

情熱的でじっとりもじもじでした。

 

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小川洋子博士が愛した数式

映画化された時に知ったけど、映画も原作もノータッチのまま気が付いたら15年。

純朴で優しくて慈愛たっぷりの物語だった。湿っぽくてで暗い小説を連続して読んでひねくれたメンタルが矯正された気がする。

数式って良いですね…

少し前に友人が同じ作者の『薬指の標本』を勧めてくれた。こちらはほのぼの慈愛とは真逆の話。

博士の愛した数式 (新潮文庫) | 小川 洋子 |本 | 通販 | Amazon

 

最近は出張の行き帰りの新幹線や仕事が早く終わった日の食事中に本を読む。前よりも量が増えたと思う。

今特段悩んでることはあまり無くて「凪」って表現がぴったりだから、もう少しメンタルがぞわぞわしてる時に同じ本を読んだらどう感じるか気になる。博士が愛した、は純朴すぎて読めないかも。